毎秋恒例となっている
京急と桜紅葉の撮影に
大岡川に行っています。
桜紅葉を見ていつも思う事、
それは、
春の桜の花が完成された美なら
秋の桜は、不完全な美であること
赤、赤み交じりのオレンジ、黄色など
一枚一枚それぞれの葉が混じり合い
独特の不完全な美の世界
それが春の花期の桜にはない
「不完全さの美」
清少納言が、『枕草子』で
新月直前の明け方に浮かぶ
細い月を愛でているように
月の美しさを
満月に感じるのではなく
雲間に見え隠れする月や
欠けた月だったり
三日月に感ずるのと同じ感覚かな
(自分の中で完結してしまって)
見る人が入り込む余地がない
想いを描けない
窓のない完璧なスナップ写真は、
すごいなというだけで
余韻を残さない
スナップ写真は、
桜紅葉のように
不完全さの美を
持っているほうが
いいような気がします。